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★航空輸送統計、8月の国際旅客9割弱まで回復へ
国内旅客はコロナ前同水準、人キロでは増加
国土交通省が発表した本邦航空運送事業者による8月分の航空輸送統計速報によると、国際航空の旅客輸送量が181万8000人であり、前年同月比で16.3%増、コロナ禍前の2019年同月比では13.9%減となった。人キロベースが88億7661万7千人キロで、前年比が11.2%増、19年比が13.9%減になり、座席利用率が83.1%だった。増加する訪日旅客を中心に国際線旅客が前年よりも大幅に伸び、コロナ禍前の9割近くまで回復した。
国内定期航空の旅客輸送量は1020万8000人となり、前年比で3.8%増、19年比で1.6%減となった。人キロベースが98億3173万人キロになり、前年比で5.4%増、19年比で0.9%増、座席利用率が85.2%だった。国内の需要はほぼコロナ禍前とそん色ない水準で推移してきたが、8月は人キロベースで19年同月を上回った。
貨物輸送量は超過手荷物・郵便を含め、国際航空貨物が12万6515トン、前年比が13.7%増、19年比が1.2%増で、トンキロベースが6億9657万トンキロ、前年比が8.2%増、19年比が0.4%増であり、重量利用率が69.6%だった。国内の輸送量は5万9887トン、前年比が10.4%増、19年比が19.4%減で、トンキロベースでは6404万5千トンキロ、前年比が9.3%増、19年比が18.4%減になり、重量利用率が58.1%となった。
航空機燃料の消費量は合計で86万7142キロリットルとなった。そのうち国際線の国内給油が24万2053キロリットル、国外給油が25万5355キロリットル。一方の国内線では定期便が36万4962キロリットルで、その他が2362キロリットル(うち航空ガソリン154キロリットル)だった。
航空機を使用した事業などの稼働実績は、全体で前年同月比4.1%減の8666時間8分だった。そのうち固定翼の飛行機が4.5%減の3153時間1分、回転翼のヘリコプタ—が3.9%減の5513時間7分となった。事業別にみると、航空機使用事業の飛行機が4.6%減の2851時間21分で、ヘリが7.1%減の2844時間34分だった。遊覧では飛行機が36.3%減の12時間37分で、ヘリが21.6%減の357時間30分。貸切では飛行機が2%減の289時間3分、ヘリが4.2%増の2311時間3分となった。
〈国際線方面別実績〉
・中国=旅客数:28万6151人(39.8%増)/貨物量:3万57.175トン(19.7%増)
・韓国=旅客数:14万4416人(25.9%増)/貨物量:3105.515トン(54.7%増)
・その他アジア=旅客数:74万5447人(13.2%増)/貨物量:3万9648.015トン(16.1%増)
・米大陸=旅客数:28万9333人(2.8%増)/貨物量:3万2782.809トン(3.3%増)
・ハワイ・グアムなど太平洋=旅客数:18万8641人(13.6%増)/貨物量:4889.697トン(20.9%増)
・ヨーロッパ=旅客数:12万8645人(23.8%増)/貨物量:9421.12トン(10.7%増)
・オセアニア=旅客数:3万5825人(5%増)/貨物量:1687.494トン(4.4%増)
〈国内路線別実績〉
(幹線)
▼羽田−新千歳=旅客数:89万4860人(0.7%減)/貨物量:1万1262.81トン(14.8%増)
▼羽田−伊丹=旅客数:43万307人(2.3%増)/貨物量:3699.861トン(3.5%減)
▼羽田−関西=旅客数:10万4342人(4%増)/貨物量:539.631トン(14.3%増)
▼羽田−福岡=旅客数:75万2259人(1.7%増)/貨物量:7747.986トン(5.1%減)
▼羽田−那覇=旅客数:65万6450人(25.2%増)/貨物量:8434.345トン(3%減)
▼成田−新千歳=旅客数:20万3617人(16.7%減)/貨物量:1453.131トン(1万7629.8%増)
▼成田−伊丹=旅客数:1万7165人(4.3%増)/貨物量:1.546トン(52.6%減)
▼成田−関西=旅客数:6万4596人(11%減)/貨物量:3.535トン(55.4%増)
▼成田−福岡=旅客数:13万7918人(8.9%減)/貨物量:0トン(皆減)
▼成田−那覇=旅客数:7万1459人(1.2%減)/貨物量:331.537トン(323.1%増)
▼伊丹−新千歳=旅客数:14万4016人(1.7%増)/貨物量:1030.336トン(47.6%増)
▼伊丹−福岡=旅客数:5万627人(13.3%増)/貨物量:203.675トン(130%増)
▼伊丹−那覇=旅客数:12万4742人(34.8%増)/貨物量:2049.371トン(3.2%増)
▼関西−新千歳=旅客数:13万6072人(0.2%増)/貨物量:37.093トン(6.6%増)
▼関西−福岡=旅客数:3万8087人(4%増)/貨物量:0トン
▼関西−那覇=旅客数:12万3263人(15%増)/貨物量:231.45トン(13.3%減)
▼福岡−新千歳=旅客数:7万4511人(14.5%増)/貨物量:373.275トン(22.1%増)
▼福岡−那覇=旅客数:21万1806人(30.3%増)/貨物量:934.639トン(7.3%増)
▼新千歳−那覇=旅客数:1万843人(20.4%増)/貨物量:0トン
(主要ローカル線)
▼羽田−鹿児島=旅客数:23万2555人(1%増)/貨物量:1064.117トン(3.1%増)
▼羽田−熊本=旅客数:18万6899人(2.7%増)/貨物量:487.138トン(10.2%増)
▼羽田−広島=旅客数:17万6950人(2.4%減)/貨物量:524.658トン(41.8%増)
▼羽田−長崎=旅客数:16万3897人(9%増)/貨物量:359.834トン(21.9%増)
▼羽田−松山=旅客数:14万359人(5.3%減)/貨物量:354.831トン(9.3%増)
▼中部−新千歳=旅客数:13万6697人(3.7%減)/貨物量:195.333トン(6.3%増)
▼羽田−宮崎=旅客数:13万7772人(4.3%増)/貨物量:222.134トン(7.7%増)
▼その他のローカル線=旅客数:478万5519人(3.5%増)/貨物量:9365.459トン(34.2%増)
※図=8月の国際線旅客は9割弱まで回復。国内線は人キロベースでコロナ前を上回った(提供:国交省)