ウイングトラベル
●訃報、高橋秀夫近畿日本ツーリスト元社長
クラブツーリズム生みの親、日旅と統合構想
KNT-CTホールディングスは11月8日、近畿日本ツーリスト社長、クラブツーリズム社長を務めた高橋秀夫(たかはし ひでお)氏が10月14日に死去したと発表した。87歳。葬儀式は、故人の遺志により近親者のみで既に執り行われた。喪主は夫人の和子さん。後日お別れの会を執り行う予定。
京都府出身。関西学院大学文学部卒業後、1963年に近畿日本ツーリスト(現 KNT-CT ホ−ルディングス)入社。80年に東京営業部 渋谷営業所長、86年に東京営業本部東京メディア販売事業部長、94年に取締役東京メディア販売事業本部長、97年に常務取締役 クラブツーリズム事業本部長、2000年に近畿日本ツーリスト代表取締役社長を務めた。
2004年にはクラブツーリズム代表取締役会長兼最高経営責任者(CEO)、06年取締役名誉会長、08年に取締役名誉会長を退任した。
クラブツーリズムをKNTの一大旅行事業部門に育て上げ、その功績もあり、近畿日本ツーリスト社長に就任した。クラブツーリズムが分社化後は、トップ役員を歴任した。
近畿日本ツーリスト社長当時の2001年1月18日に、近畿日本ツーリストと日本旅行との統合を発表したが、その後の約1年間の準備段階を経て白紙撤回した。当時のJTBの一人勝ち、HISの躍進、インターネットビジネスの台頭の中で、両者「対等合併」による「強固な経営体質の新会社」を目指したが、2001年9月11日の米国同時多発テロによる業績悪化、社内風土、企業文化、経営方針の違いなどもあり統合は頓挫した。