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自衛隊創設70周年祝う観閲式、朝霞で観閲行進
石破総理、外交力とバランス取って防衛力強化
防衛省・自衛隊は11月9日、陸上自衛隊朝霞訓練場で70周年記念自衛隊観閲式を行った。自衛隊の最高指揮官である内閣総理大臣が部隊を観閲し、士気高揚などを図る同式典。今年は陸自が担当となって、同時に自衛隊創隊から70年目の節目を迎えたことを記念して、各部隊が装備などを披露した。観閲官の石破茂総理大臣は訓示で、戦後最も厳しいといわれる安全保障環境を迎えた例として、最近のロシア・中国軍用機による領空侵犯を挙げると、国民の命と暮らしを守り抜くためにも「外交力と防衛力の両輪をバランスよく強化していく」と述べ、防衛力の抜本的な強化と併せて外交面に力を入れて取り組む姿勢を見せた。
式典に先立って行われた訓示で石破総理は、防衛省・自衛隊の喫緊の課題となっている人的基盤強化に向けた取組みにも触れた。「何よりも、防衛力の最大の基盤は自衛官諸官だ」と話すも定員が十分な数を満たしていないとして、自衛官が今後「国防という極めて枢要な任務に、誇りと名誉を持って専念できるよう万全の体制を構築することが必要」だと強調。
そのため、国として関係閣僚会議を設置して、自衛官の生活・勤務環境や処遇の改善を図っていくとした。特に若年定年退職者には「現役時代に努力して身に着けた能力を最大限に活かしながら、退職後も社会で存分に活躍できる生涯設計を描く」ことができるよう議論を重ねるとし、来年度予算では処遇などの改善へ「実施すべき項目を年内に取りまとめ、早急に実現していく」考えを示した。
※写真1=整列部隊を巡閲する石破総理
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