川崎重工業、民間機エンジンMROに参入

　70億円投資、31年度までに年50台超整備体制

　川崎重工業は11月20日、民間航空エンジンのMRO事業に参入することを正式に発表した。
　同社はインターナショナルエアロエンジンズ（IAE）を通じて、A320neo 搭載エンジンの「PW1100G-JM」エンジンの部品修理を手掛けてきた。そうしたなか2026年度までに約70億円の投資を行い、「PW1100G-JM」エンジンのメンテナンスやオーバーホールを開始し、まずは2031年度までに年間50台以上のエンジン整備を目指す方針にあることを明かした。
　民間航空エンジンの整備需要は、世界の旅客機需要の回復による運航機数の増加に伴い、堅調な成長が見込まれているとともに、世界的な整備能力不足が懸念されている。そうしたなか欧米エンジンOEMは、世界的にエンジンMRO能力の拡大を、各地のパートナーと共に進めており、日本でもエンジン事業を手掛けているIHI、三菱重工航空エンジンを含め、エンジンMRO能力の拡大を図っている。
　川崎重工業としてはこれまでに培ってきた技術・経験を最大限に活かしつつ、オールカワサキの技術を結集し、民間航空エンジンの整備事業の早期立上げおよび拡大に取り組む方針だ。

※画像＝川崎重工業が民間航空エンジンMROに参入（提供：川崎重工業）