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OKI、宇宙機器向け熱解析シミュレーションサービス提供
OKIグループの設計開発受託事業会社であるOKIアイディエス(OIDS)は11月26日、ロケットや人工衛星に搭載する機器を対象とした「宇宙機器向け熱解析シミュレーションサービス」を開始することを発表した。
OIDSは独自の熱伝導シミュレーション技術を活用し、機器筐体の放熱設計の高度化と短納期化に貢献することで、2026年度には5000万円の売上を目指すとした。
熱解析シミュレーションは、熱の移動による機器の温度分布状態や熱応力の変化を計算することができるもの。実機では測定不可能な箇所の温度も算出可能だ。ただ、宇宙環境でのシミュレーションにはいくつかの課題があったとのことで、その一つが地上から宇宙の真空環境への移行時における動作環境の急激な変化だったという。
また宇宙空間には空気が存在しないため、空冷技術による対流熱伝達ができず、発熱源である電子部品からプリント配線板(PCB)を介して筐体への熱伝導による放熱が主な手段となっている。こうした要因で、物体間の熱伝導を正確に予測することが困難だった。