ウイングトラベル
ANAセールス、「ANA Traveler’s」本格始動
国内近距離や若者向け旅行など新規需要開拓へ
ANAセールスは、旅の総合ブランド「ANA Traveler’s(ANAトラベラーズ)」の構築を機に新たな戦略に乗り出す。これまで取り込み切れていなかった若年層や団体旅行関連の需要開拓に向けた取り組みを強化する。さらに、国内の近距離旅行や海外の着地型ツアーなど、新たな需要の創出にも取り組んでいき、航空券購入を切り口とした旅行需要と取り込みとあわせて、旅行をきっかけとした顧客との接点拡大を目指していく考えだ。また、これらの取り組みにおける次のステップとして、パッケージ旅行商品体系の再構築を検討。早ければ2020年度に着手していきたい考えだ。
「ANA純正の旅行商品」を前面にアピール
社内組織も一新、最適な商品提供体制を実現
ANAセールスは海外パッケージ旅行商品の「ANAハローツアー」、国内パッケージ旅行商品の「ANAスカイホリデー」を始めとして、富裕層をメーンターゲットとした「ANAワンダーアース」、ダイナミックパッケージ型旅行商品の「ANA旅作」などの旅行商品を展開。このほか、海外ではANAマイレージクラブ会員向けの旅行商品、国内ではホテルやレンタカーの素材販売などを手がけてきた。
海外、国内で幅広い商品ラインアップを取りそろえる一方で、ホールセールというビジネスモデルを中心に展開してきた性質上、これらの商品がANAセールスが企画・販売しているものであるという認知度が今一歩であるというのが課題だった。
本紙との取材に応じたANAセールスの浅田康夫取締役旅行事業本部長兼提携事業室長は「消費者の需要、旅行会社をとりまく競争環境の激化、商品を販売する場の変容など旅行市場全体が急激な変化を見せていく中で、これまで以上に、お客さまの体験価値を『ANA純正の旅行商品』である点を前面に押し出していく必要があるとともに、より消費者との直接的なコミュニケーションを広げる必要があると感じていた」と現状のビジネスモデルに対する課題についてこのように指摘する。
20年度にもパッケージ旅行商品体系再編検討
ハワイや国内などで団体旅行の取り込み強化
※写真=ANAセールスが旅行の総合ブランドとして立ち上げた「ANA Traveler’s」のロゴ
※写真=新たなマーケティング手法を導入し、若年層の開拓を狙う(写真は、スマホアプリ「DOCOICO」のトップ画面)