ウイングトラベル
★観光における「イマーシブ」の可能性を探る

東京観光財団がミーティング開催
東京観光財団(TCVB)はこのほど、2024年度第5回目の開催となる「TCVBミーティング」を開催した。今回のテーマは「イマーシブ×観光の可能性」。現代人が没入感を求める背景、観光分野との親和性、そしてイマーシブ体験が地域振興に与える効果について、専門家を招き講演が行われた。
基調講演では、ニッセイ基礎研究所生活研究部の廣瀬涼氏と、イマーシブ・ラボ代表取締役の細川哲星氏が登壇した。
廣瀬氏は「イマーシブ体験とは何か」をテーマに、現代の消費トレンドの変化やイマーシブコンテンツが持つ独自性について解説した。細川氏は「イマーシブ体験による地域振興の可能性」を題材に、実例を交えながら新しい観光コンテンツの可能性を提案した。
廣瀬氏は、「イマーシブ体験」について、参加者がリアリティあふれる映像や音響、演出を通じて、完全にその世界へ没入することができる体験型コンテンツを指すと説明した。
またイマーシブコンテンツの特徴について、参加者が能動的にストーリーに関与する当事者性や、同じコンテンツでも参加者ごとに異なる体験ができる点や非日常空間の中で、没入できる仕掛けが重要と説明した。
また、社会が「モノ消費」から「コト消費」へシフトする中で、体験によって生まれる精神的な満足度に重きをおくようになったことがイマーシブ体験の人気の背景にあると指摘した。