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2024.12.04

WING

空ハン協、実態調査で職員2780人がカスハラ経験

 相手のほとんどが男性、40~50代が過度な要求

 空港グランドハンドリング協会は12月3日、空港職員にとって大きな問題となっているカスタマーハラスメントについて、ココロバランス研究所、日本カスタマーハラスメント対応協会とともに行った実態調査の結果報告を行った。それによると直近2年以内にカスハラ被害を受けたと回答した職員は、全有効回答数の18.9%となる2780人で、40代から50代の男性から受けるケースが多い傾向になった。特に旅客サービス・インフォメーション業務の従業員に対して多く発生しており、思い込みや勘違いから端を発し、従業員による解決が難しい見返りを要求するなど、空港職員に対するパワハラの実態を浮き彫りにした。
 この実態調査の報告は、空ハン協によるカスハラのガイドライン作成に至るまでの中間報告という位置付け。今回の調査をもとに今年度末までにガイドラインを示して、カスハラの未然防止、従業員のストレス軽減に努めて、働き甲斐につなげていきたい考え。
 特に今回の調査では、単にカスハラ体験の有無を調べただけでなく、幅広い業務ごとに被害の特徴や傾向などを分析したという。さらにカスハラを受けた従業員の心理面についても分析を行って、業務別や年代別など、より詳細な対応策を打ち出していくこととした。

※この記事の概要
・ほとんどが1人で飲酒なし、女性従業員が被害
 高い社会的地位が高圧的な態度招くか
思い込みや勘違いが発端に
 サービスへのクレームから発展も
旅客サービスなど従業員のストレスは軽度