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海上自衛隊勤務指針で存在意義など原点追求
不正などで失った信頼回復へ襟を正す
海上自衛隊は、隊員向けに勤務指針を示した。自衛官としての心構えや義務など改めて基本に立ち返り、存在意義を再確認することで海自全体の襟を正した。昨年は、保全すべき情報の不適切な取り扱いや、手当の不正受給など、信頼を損なう不祥事が立て続けに発覚したため、より精強・誠実な組織とするための検討を行うなどして態勢の改善など取り組んできた。今回発出した勤務指針について齋藤聡海上幕僚長は、隊員自身が自らのあり方を顧み、具体的な行動や言動へ反映していくこと期待するとして、能動的に行動するよう求めた。
勤務指針には海自隊員が基本とすべきこととして、自衛隊法施行規則第39条の服務の宣誓、自衛隊法第55~60条に定められた義務、自衛官の心がまえを示し、自衛官個人が基本に立ち返るよう促す。また海自の存在意義も示し、達成すべき目標として日本領海および周辺海域の防衛、海上交通の安全確保、望ましい安全保障環境の創出を挙げ、そのために各国との防衛交流や、能力構築支援を行うとともに、平素から警戒監視や共同訓練、さらには有事への対応が必要だとする。