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2025.02.26

WING

操縦士・整備士の女性活躍拡大へWG取りまとめ

 航空大学校の身長制限撤廃、入試で理数系削除

 国土交通省航空局は、操縦士や航空整備士の分野で女性が活躍できる環境の醸成を図るため、これまで検討してきたワーキンググループ(WG)の取りまとめを発表した。今後の担い手を拡大するため、航空大学校での入学要件などを見直して女性の比率向上を図る。また官民連携での協議体を設置して、戦略的に広報活動に取り組む。さらに職員を定着させるため、育児休業などに対応した国家資格制度の見直しや、体力面の不足を補うツールなどの調査、業界全体で共通コミュニティやキャリアパス設定などを進め、10年後には世界トップクラスの女性比率10%を目指すとした。
 21日に開いたWGの取りまとめでは、女性が操縦士や航空整備士を目指せるなり手の拡大に向けて、航空大学校で3つの改革に取り組む。1つが入学要件の見直しで、158センチ未満の身長制限を撤廃する。低身長でも試験時にシミュレータで操作能力を確認することで、必要な要件を満たせるようにする。これは令和8年度募集を目途に開始を目指す。さらに航空会社などの採用や養成を参考に、入学試験科目から数IIIなどの理系専門科目を削除する。これは令和9年度募集からの開始を予定する。