記事検索はこちらで→
2025.03.10

ウイングトラベル

★エジプト観光相、「多様性ある旅行商品造成を」

 日本の旅行業界関係者と意見交換

 

 エジプトのシェリフ・ファティ観光・考古大臣が東京で開幕した展示会「ラムセス大王展」にあわせて来日し、3月7日に日本の旅行業界関係者との意見交換を行った。ファティ大臣は日本人に人気の高い歴史・文化観光素材に加えて、沿岸部のリゾート施設をなども絡めた多様性のある観光を一層アピールしていくとともに、旅行会社に対してバラエティに富んだ商品造成を要望した。一方で日本側からは、現在週1便の運航にとどまっている日本からの直行便の増便を始め、交通インフラの改善、日本人観光客の受入体制の強化を求めた。さらに観光需要活性化のために、政府観光局の日本支局機能を整備してもらいたいと強調した。

 

 エジプトへの直行便を最低でも週3便に
 日本に政府観光局の窓口機能設置要望

 

 今回の意見交換には、日本側から日本旅行業協会(JATA)の蝦名邦晴理事長を始め、JTB、エイチ・アイ・エス(HIS)、阪急交通社、クラブツーリズム、ベルトラ、ワールドコンパスのエジプト旅行商品企画担当者が出席した。エジプト側からはファティ大臣を始め、駐日エジプト大使館とエジプト航空の関係者が参加した。
 JATAの蝦名理事長からは「エジプトは個人的にも訪問したことがあるが、日本人にとって素晴らしいデスティネーションであると思っている。さらに7月には大エジプト博物館(GEM)が開館すると聞いており、さらにエジプト観光への期待が高まるものと考えている」と述べ、エジプトが日本の旅行者にとって人気が高いことを説明した。
 その上で蝦名理事長は「エジプト航空による日本からの直行便は週1便となっているが、最低でも週3便まで増便してもらいたい。さらにエジプトの新たな魅力発信のためにも9月で愛知で開催されるツーリズムEXPOジャパンへの出展と、ここで実施される観光大臣会合に参加してもらいたい」と要望した。
 同席した旅行会社からは「直近でエジプト旅行商品の販売が前年比2倍近い伸びを示しており、海外旅行の人気旅行先の1つとなっている」と足元の状況を説明した上で「例えばルクソールへの直行便就航を検討してもらうと、日本のゴールデンルートのような形で商品を作りやすい」といった声を始め、「交通渋滞が慢性化しているので、公共交通機関の整備をお願いしたい。また、コロナ禍で日本語ガイドが減少してしまったので、手立てをお願いしたい」という現地での受け入れ体制の拡充を求める声が寄せられた。
 加えて、日本人旅行者の需要喚起に向けて「エジプト政府観光局の窓口機能を日本に設置してもらい、共同プロモーションを提案しやすいような体制づくりを検討してほしい」と要望した。

 

※写真=記念撮影に応じたエジプト政府のシェリフ・ファティ観光・考古大臣(右)と日本旅行業協会の蝦名邦晴理事長