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2025.03.12

ウイングトラベル

★HIS、海外パッケージ旅行商品改革に着手

 さらなる差別化へ社内横断型プロジェクト立ち上げ

 

 エイチ・アイ・エス(HIS)の有田浩三執行役員 海外個人旅行営業本部長が3月8、9日に都内で開催された「HIS海外旅行大感謝祭」の会場で本紙との取材に応じ、海外パッケージ旅行商品のさらなる差別化を図るため、社内横断型のプロジェクトチームを立ち上げて検討に乗り出したことを明らかにした。同社は昨年末にダイナミックパッケージ(DP)型商品の新ブランドを立ち上げたところだ。DP商品で海外OTA勢などとの販売競争に対応していくとともに、HISの存在感を強く押し出せる次世代型のパッケージ旅行商品像を作り上げていきたい考えだ。

 

 レジャー旅行活性化で複数のプロジェクト
 短期的、中長期視点で今後の方向性描く

 

 同社は新たな会計年度がスタートした昨年11月から、国内、海外のレジャー旅行市場の活性化に向けて複数のプロジェクトを立ち上げたという。そのうちの1つが同社の海外旅行パッケージツアー「Ciao(チャオ)」の未来像を描くプロジェクトだ。
 Chaoの事業展開にあたっては、これまで方面別など「縦割り」で検討していくのが中心だった。しかし、今回のプロジェクトでは商品企画を始め、航空券の販売やホテルの仕入れ担当など複数の領域の社員が参加。横断型のチームとすることで、さまざまな視点から次世代の海外パッケージツアー像を模索していくこととした。
 有田執行役員は「これまでも半期ごとに色々とブラッシュアップする取り組みは行っているが、これに加えて、少し長い目線でこれからの海外パッケージツアーのあり方を検討していきたい」と述べるとともに「これまで『パンドラの箱』として手を付けてこなかった部分にも触れていくことになるだろう」とし、聖域を設けることなく変革に向けた取り組みを推進していく考えだ。

 

※写真=本紙との取材に応じたHISの有田浩三執行役員 海外個人旅行営業本部長