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吉田統幕長、北朝鮮が体制維持でミサイル増強
短射程ミサイル増加「対象国が違う」見方も
吉田圭秀統合幕僚長は3月13日の会見で、北朝鮮の最近の軍事動向について「体制維持のため、大量破壊兵器あるいは弾道ミサイルの増強ということを集中的に取り組んでいる」と見解を述べた。特に近年では、低空域を変則軌道で飛行する弾道ミサイルや、ICBMのさらなる長射程化に取り組んでいることを指摘すると、日本にとって「従来よりも一層重大かつ差し迫った脅威であり、地域および国際社会の平和と安全を脅かすもの」だとして、関心を持って注視しているとした。
また吉田統幕長は、北朝鮮による弾道ミサイルの発射状況について、確たることは言えないとしながらも、この数年で長射程のICBMよりも短射程のSRBMなどの発射が多くなってきているとした。これは、北朝鮮側から見て「対象国が違うのか」と考えているという。その上で、このSRBMが「例えばロシアへ提供されているということと、日本の正面における発射について、どういう影響があるか」など、ほかの地域の状況も併せて、高い関心を持って見て警戒を続けているとした。