ウイングトラベル
★日本添乗サービス協会、金澤悟会長再任

通常総会開催、高齢者雇用推進事業展開へ
日本添乗サービス協会(TCSA)は3月25日に「2025年度通常総会」を都内で開催した。総会では2024年度の事業報告と収支決算の報告が行われたほか、25年度の事業計画と収支予算案、年会費の改定に関する審議が行われ、原案通り承認された。また、任期満了に伴う役員改選が行われ、金澤悟会長、三橋滋子副会長が再任された。
25年度は高齢でも安心して添乗業務に従事できる環境づくりとして「高齢化雇用推進事業」に新たに取り組む。さらに専門添乗員の実務・知識の向上を図るべく「添乗スキルアップ・eラーニング講座(仮称)」の実施に向けた検討を進めていくこととする。その一方で協会の財務基盤を強化する観点から受験者数が減少している「添乗員能力資格認定試験」と「TCSAインバウンド検定」にについては一時休止することとした。
シニア添乗員活躍のあり方を模索
添乗技能向上へ、新たなeラーニング講座検討
コロナ禍を経て、一度添乗業務を離れた人が再び業務復帰をする動きや異業種からキャリアチェンジをして添乗員を志望する人がここに来て増えてきている。また、現役の添乗員についても高齢化が進むなど、シニア人財に対する新たな対応が求められている。
そうした中でTCSAは独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の「産業別高齢者雇用推進事業」を受託し、高齢でも安心して添乗業務に従事できる環境づくりに向けた調査研究事業に乗り出すこととした。
今回の取り組みは2年間の事業として取り組む計画だ。まずは学識経験者などで構成する「高齢者雇用推進委員会」を立ち上げ、キャリアチェンジを試みる元気・やる気のある高齢の人財に対して、この業界で活躍してもらうためにどのような取り組み・普及をしていくのかを焦点にし、各種調査を行う。そして最終的には会員各社が活用することができるガイドブックの作成を目指す。
このほか、専門添乗員全体の実務・知識の向上を図るべく、現業に従事している添乗員を対象とした「添乗スキルアップ eラーニング講座(仮称)」の実施に向けた検討を始める。研修内容は国内・海外・訪日旅行それぞれの添乗業務の技能向上に資する内容としていく考え。具体的な中身については「作業部会」を設置して検討を進めていくこととしている。
※写真=通常総会終了後に取材に応じた日本添乗サービス協会の金澤悟会長(右)と三橋滋子副会長