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2019.01.29

WING

英国防相、F-35の運用能力獲得を宣言

タイフーンも各種ミサイル搭載で大幅能力向上

 

 英国のギャビン・ウィリアムソン国防大臣は先頃、英国はF-35Bライトニング戦闘機を世界中で作戦展開する準備が整ったことを明らかにした。合わせてタイフーン戦闘機の近代化改修が完了し、3種類の新型ミサイル搭載能力を持ち、2040年代まで制空能力を持つことも表明した。同相は去る1月10日に、英空軍マーハム基地に新たな整備格納庫とF-35関連訓練施設が完成したのを祝うため同基地を訪問し、トーネード、タイフーン、F-35それにテンペストのモックアップを並べた前で、空軍戦闘機の体制整備について演説したもの。
 同基地のF-35関連施設としては、新しい整備格納庫に加えて最新のトレーニングセンター、滑走路の再舗装、F-35Bが垂直着陸できる着陸パッドの新設などがある。トレーニングセンターではF-35のパイロットとグランドクルーが運用方法、整備方法を学ぶため、最新の4台のフル・ミッション・シミュレーター、教場、可動式航空機モックアップなどが備えられ、パイロットと整備員が困難な環境を模した訓練環境での訓練を行える。パイロットについては、第617飛行隊からのパイロット達がF-35Bのシミュレーター訓練を開始する。
 英国防省では、F-35が計画通り運用開始準備を完了したことは、これまで英国がほぼ25年間米国のリーディング・パートナーであったJSF計画という歴史上最大の防衛プロジェクトのひとつの巨大なランドマーク達成であるとしている。最初のF-35Bが昨年夏に英国に到着する前から150人以上の英国の要員が米国内でF-35のために働いてきた。F-35Bの導入は英国の軍事力を劇的に変えるだけでなく、英国の航空防衛産業が3000機を超えるF-35の世界的な受注に対して、15%のシェアを占め、2万5000人の雇用と、国家経済に350億ポンドを上回る利益をもたらすものであるとしている。

 

 タイフーンがトーネードの任務引き継ぐ

 

※写真=英空軍のF-35B。手前のミサイルは左よりASRAAM空対空ミサイル、スピア空対地ミサイル、ミーティア空対空ミサイル(提供:英国防省)

 

※写真=左よりF-35B、タイフーン、トーネード。タイフーンは新ミサイル3種を搭載している(提供:英国防省)

 

※写真=テンペストのコンセプトモデルも展示された(提供:英国防省)