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2025.03.31

ウイングトラベル

★3月の旅行業廃業は44社、先月より微減

 50年超の老舗の廃業や起業半年で撤退の動きも

 

 3月に官報公示された旅行業の廃業件数は44社となった。前月からは3社減、前年同月は43社となっており、ほぼ横ばいで推移した格好だ。廃業を公示した企業の顔ぶれを見ると、創業30~50年を迎えた老舗企業がコロナ禍でも営業を続けたものの、このタイミングで事業継続を断念する動きが見られた一方で、訪日インバウンド需要を見込んで起業したものの、わずかな期間で事業撤退する動きも見られた。コロナ禍を経て旅行・観光産業の回復に希望を抱く動きと、コロナ禍で疲弊した企業が会社を畳む動きが混在している状況となっており、新年度からの動きも引き続き注視しておく必要がありそうだ。

 

 コロナ禍後の総廃業件数は2639社
 第1種旅行業者の廃業はイーツアーなど2社

 

 2月に官報公示された47社のうち日本旅行業協会(JATA)の保証社員としての地位を失い、弁済業務保証金の取戻し公告を出した旅行会社は3社となった。一方で全国旅行業協会(ANTA)は25社となった。また、旅行業協会に非加盟で旅行業登録を抹消し営業保証金の取戻し公告を出した旅行会社は16社となった。
 新型コロナウイルスの影響が深刻化した2020年4月から2025年3月までの4年11カ月間の累計で廃業を官報公示した旅行会社の総数は2639社となった。内訳はJATAが325社、ANTAが1312社となった。また協会非加盟の旅行会社は1002社となり、1000社の大台を突破した。