記事検索はこちらで→
2025.04.01

ウイングトラベル

★2月の世界航空旅客需要、過去最高も成長鈍化  

 アジア太平洋国際線9.5%増、米国の鈍化注視

 

 国際航空運送協会(IATA)は3月31日、2月の世界航空旅客需要統計を発表した。全体需要は前年同月比2.6%増で、1月の伸び率から鈍化したものの、2月としては過去最高の水準を記録した。
 総需要を示す有償旅客キロ(RPK)は前年同月比2.6%増、供給量を示す有効座席キロ(ASK)は同2.0%増加し、2月の搭乗率(PLF)は81.1%と前年同月から0.4ポイント上昇し、2月の記録を更新した。
 国際線需要は前年同月比5.6%増加し、1月の12.3%増からは鈍化したものの引き続き堅調な伸びを示した。国際線供給量は4.5%増加し、搭乗率は80.2%と前年同月から0.9ポイント上昇した。北米を除く全地域で、2月としては過去最高の需要水準を達成した。
 一方、国内線需要は前年同月比1.9%減少し、供給量も1.7%減少した。搭乗率は82.6%と前年同月より0.2ポイント下落した。
 IATAのウィリー・ウォルシュ事務総長は、「2月の交通量成長が鈍化した理由としては、うるう年の影響や、昨年2月の旧正月が今年は1月になったことなどが考えられる。しかし、2月の交通量は過去最高を記録し、運航便数も3月と4月にはさらに増加する見込みだ。ただし、国内・国際線ともに減少を示した北米市場の動向には注視が必要だ」と指摘した。
 地域別で見ると、国際線はアジア太平洋地域の航空会社は国際線RPKが前年同月比9.5%増と最も高い成長率を記録した。供給量も8.3%増加し、搭乗率は85.7%と0.9ポイント上昇している。アジア太平洋地域内の路線は前年同月比9.2%増加し、現在はコロナ禍前の2019年水準から2%下の状態まで回復している。一方で、北米線のRPKは前年同月比1.5%減で、前月の3.9%増からマイナスに転じた。

 

※写真=全体は2月としては過去最高も北米線、米国国内線が減少傾向に