東電PG、ドローンで1トンの運搬目指し実証試験

山間部の送電線建設工事現場投入目指す

　東京電力パワーグリッドは、1トンクラスの大型重量物の安全運搬を可能とするドローン技術を活用した機体の実用化を目指す方針を固めた。今年2月を目途に実証を開始することを決定した。福島ロボットテストフィールドを皮切りに実証試験を行い、将来的には山間部の送電線建設工事現場に展開していく計画だ。
　東京電力パワーグリッドによれば、同社は現在、山間部の送電線工事を行う際には大型の重機、資材をはじめとした多数の重量物の運搬が必要となることから、工事のたびに貨物用モノレールや索道の建設を行っている。これらの建設には年間数億円から数十億円の費用を要するほか、工事時に行う樹木伐採により環境負荷がかかっていたという。
　そこで実証実験では、積載量10kgの資材運搬の実証を始め、運用面・安全面に関する評価とともに段階的に積載量を引き上げ、最終的には積載量1トンの運搬を目指す。積載量1トンの運搬が実現すれば、山間部送電工事の際に必要な資機材の運搬が可能となるとしている。

※画像＝東電PGは1トンクラスの大型重量物の搬送でドローン活用を検討（提供：東電PG）