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17年度は空港運営会社54社中43社が増収確保
東京商工リサーチ調査、48社が経常黒字、2空港が赤字
東京商工リサーチは2月6日、全国の主な空港ターミナルビル運営会社54社の2017年度決算(2017年4月-2018年3月期)の売上高が、3157億円だったとの調査結果をまとめた。同社によれば、増収の空港ビル会社が54社中43社と全体の約8割(構成比79.6%)を占め、国内外の旅客数増を背景に好決算が相次いだ様相。収益面では、把握できた50社のうち48社が経常黒字を確保しており、経常赤字だった空港運営会社は、福島空港ビルと壱岐空港ターミナルビルの2社のみだった。
調査対象となった全54社の2017年度決算(2017年4月-2018年3月期)の売上高の合計は3157億2895万円だった。このうち前年度と比較が可能な53社の2017年度の売上高合計は2671億7,620万円(前年度比9.4%増)だった。
なかでも増収を確保することに成功した空港ターミナル会社は前述したように43社で、減収は9社、横ばい1社となっており、8割の空港ターミナル会社が増収を確保することに成功した様相だ。
こうした流れについて東京商工リサーチでは、LCCの就航増加や訪日外国人の増加などで2017年度の乗降客数は国内線4.0%増、国際線11.1%増(対前年度比、国土交通省調べ)の伸びを示し、各空港ビル会社もこの恩恵を受けて売上が伸長したと分析している。
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大半の空港で経常黒字確保
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※表=売上高ランキングと売上高増減ランキング(提供:東京商工リサーチ)
※表=経常利益ランキング、経常利益ワーストランキング、経常利益率ランキング、自己資本比率(提供:東京商工リサーチ)