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2019.02.14

WING

深宇宙探査ゲートウェイ、日本は国際居住モジュールなど提案検討

熱制御、バッテリーの提案も視野、光通信なども技術検討

 米国を中心に国際的な協力で建設することが決まった「深宇宙探査ゲートウェイ」。これにより人類は、新たな有人月面探査拠点としてはもちろん、深宇宙探査に向けた”入り口”を手にすることになる。2022年から建設がスタートし、2026年頃の完成を目指す深宇宙探査ゲートウェイだが、宇宙航空研究開発機構(JAXA)によると、日本側としてはこのゲートウェイのなかにおいて、国際居住モジュールの環境制御生命維持システムの提案を検討しているほか、熱制御システム、バッテリーも提案していくことで調整を進めていることが分かった。さらに、月との間の光通信部分や全システムに亘るコンポーネントレベルで共通機器としての提案についても、技術検討を進めているという。加えて、タスクフォースのなかでどのような科学ミッション実施することができるのかということも、あわせて検討を進めている。

 

ISSの6分の1程度のサイズ
月・深宇宙向けたベースキャンプに

 

 去る2014年1月に開催された世界各国の宇宙機関が参加する国際宇宙探査フォーラム(ISEF)において、将来の火星探査を長期目標として、国際協力の下で宇宙探査を実現していくことを確認した。これを受けて米航空宇宙局(NASA)は深宇宙ゲートウェイ建設構想を発表。その後、国際協力の下で建設していく方向となった。
 JAXAによれば、深宇宙探査ゲートウェイのコンフィギュレーションは、「地球低軌道を飛行する国際宇宙ステーション(ISS)と同じように、いくつかのブロック(エレメント)を結合するかたちでシステムを構築する」とのこと。

 

2022年に最初の電気推進モジュール打ち上げ
23年には4名が10日間滞在予定

 

※画像=国際的な協力枠組みで建設する深宇宙ゲートウェイ。人類が深宇宙探査へと出ていくためのベースキャンプとなる(提供:NASA)