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仏サフランと独MTUが将来戦闘機エンジンの共同開発発表
2040年就役目標の次世代戦闘機向け新エンジン開発、製造、支援
フランスのサフランとドイツのMTUエアロエンジンは2月6日、パルリ仏軍事大臣、フォン・デア・ライエン独国防大臣の立ち会いのもと、仏独将来戦闘航空システム(FACS)の一部となる次世代戦闘航空機の動力となる新型エンジンの開発、製造、販売後支援活動を共同で主導していくことを公式に発表した。この将来戦闘機は現世代のユーロファイター「タイフーン」戦闘機と「ラファール」戦闘機を補完するため2040年までに就役する見込みとなっている。
パートナー両社は強力で効果的なプログラム管理を確かなものとし、長期間にわたる軍用エンジンの経験と革新的なエンジンのアーキテクチャを最高の技術とともに、軍に提供するとしている。
両社のコンポーネント分担も発表
この協力の枠組の中で、サフラン・エアクラフトエンジンはエンジン設計とインテグレーションを主導し、MTUエアロエンジンはエンジンの支援を主導する予定だ。そして、MTUは低圧圧縮機、高圧圧縮機、低圧タービンを担当し、サフランは燃焼器、高圧タービン、アフターバーナーに責任を持つ計画としている。また、エンジン制御ハードウエア、ソフトウエアは、エンジン・インテグレーターのサフランの責任と主導のもと、現存する両社50対50の合弁会社「エアロ・エンベデッド・ソリューション」(AES)が担当する。
※写真=将来戦闘機用エンジンの共同開発に調印するサフラン(左)とMTUの代表。後列左から3人目がフロランス・パルリ仏軍事相、同4人目がウルズラ・フォン・デア・ライエン独国防相(提供:サフラン)