出張におけるテクノロジーについての考察 ③【アメリカンエキスプレス グローバルビジネストラベル│日本旅行(GBT NTA)】
④ ESGの優先順位を加速させるテクノロジー
出張者と出張者の行う選択は、ESGの優先順位を解決に導く鍵となります。テクノロジーは、出張者がより良い選択をするのを助けることができます。出張管理者は、出張プログラムが環境に与える影響を軽減することに尽力しています。
一方で、出張者も企業の環境対策や、より持続可能な出張を実現するために、積極的に取り組んでいます。これは重要なことです。なぜなら、出張者は、組織がサステナビリティと二酸化炭素削減の目標を達成するために重要な役割を担っているからです。例えば、出張方法、宿泊先、レンタカーの種類など、出張者の選択は、排出量に実質的な影響を与えます。
今日では、例えば、POS(Point of Sale、販売管理システム)やOBTで排出量情報やホテルのグリーンフラッグを提供し、出張者がさまざまな選択肢を選べるようにすることができます。
しかし、問題もあります。ひとつは、排出量の計算基準が国によってバラバラなことです。また、基準や方法論は常に更新され、進化しています。そして、これは二酸化炭素排出量や宿泊施設にも言えることです。例えば、ホテルごとの二酸化炭素排出量をグローバルにきめ細かく把握することは不可能です(Hotel Carbon Measurement Initiative/ホテルカーボン測定イニチアチブのような取り組みが行われていますが、まだそこまで至っていません)。
また、多くの場合、出張者は学習の旅を始めたばかりで、自分の選択がもたらす影響についてまだ十分に認識していません。Amex GBTは、出張者がNeo OBTのソート機能やグリーンオプションのフィルターをどのように活用しているかを調査しています。
効果を出すための鍵は、出張者と歩調を合わせることです。意味のない情報を提供しすぎたり、彼らの達成すべき目標から注意をそらしたりしないことです。出張者が理解し、有意義な選択をするために利用できる情報だけを提供しましょう。出張者の理解が深まるにつれて、おすすめ情報などより洗練されたものになる可能性があります。
次のステップ
●私たちは、出張者とともに技術を進化させるしかありません。現実的であること、ユーザーを中心としたアプローチをとること、ユーザーのスピードに合わせること。テクノロジーは、適切な情報を適切なタイミングで提供するための道具なのです。
⑤ 生体認証をID以外にも活用する
生体認証は今や日常生活の一部であり、出張の際にもその役割は大きくなっていくと考えられます。少し前までは、指紋や顔をIDカードとして使うことはサイエンスフィクションのように思われましたが、今日では消費者は日常生活の中で生体認証の利便性と安全性を受け入れています。私たちはスマートフォンのロックを解除し、生体認証で支払いを行い、電子パスポートのゲートに顔認証を組み合わせる空港も増えてきています。
同時に、身体的・生物学的状態をデジタル化した生体情報によって、FitbitやApple Watchのようなウェアラブル端末のヘルスケアアプリがますます洗練されてきています。心拍数、血圧、血中酸素濃度などのバイタルサインをモニターすることができるのです。
生体認証技術によって、出張者の生活がいかに便利になるかを想像するのは難しいことではありません。空港でのチェックインやホテルの部屋の開錠に自分の顔を使うことができます。また、Uberのドライバーの身元確認に生体認証を利用すれば、より安全な生活を送ることができるようになるかもしれません。
生体認証は、出張者のウェルビーイング(心身の健康)をサポートする上で重要な役割を果たすかもしれません。上記のような実例において、生体認証の採用は利用者に利益をもたらすことは明らかですが、出張者は自分の健康状態に関する情報を雇用主と共有することにあまり乗り気ではないかもしれません。
次のステップ
●出張者が生体認証技術を採用する場合、それが自分にとってどのようなメリットがあるのか、出張のどのような場面で利用することになるかを事前に理解する必要があります。
●出張プログラムと従業員の福利厚生プログラム(生体認証はこの一部となります)との相互作用を理解しましょう。従来は推測が必要でしたが、生体認証があることにより、実際のデータを取得することができます。
⑥ メタバースで会いましょう?
パンデミックは、ビジネスが成長するために対面でのミーティングが必要であることを多くの人に証明しました。しかし、テクノロジーによって、移動せずに本当に顔を合わせることができるようになるのでしょうか?
Amex GBTで、最も多く再開した出張のタイプは、小規模なミーティングやイベントです。分散した労働力、大量退職、さらには静かな退職(組織に在籍しながらも契約通りの仕事だけを淡々と行い、退職したかのように精神的な余裕を持って働くこと)によって、チームが集まってコラボレーションや創造を行うことの意味について、厳しく見られています。
ビデオ会議は、パンデミック以前からグローバル企業にとって重要な技術でしたが、広く採用されたことで、ビデオ会議に過度に依存することの共通の問題点が明らかになりました。完璧でない接続による時間の浪費やフラストレーション、「空気を読む」ことの不可能性、従業員や同僚と難しい話をするときに理想的でない人間性を奪う効果などです。
テック企業は、仮想体験をより人間らしく見せるために絶えず努力しています。しかし、メタバースでミーティングをすることにはデメリットもあります。ハードウェアが多く、体力を消耗することもあります。しっかりと準備しなければ、アバターに足がないこともあり、混乱するかもしれません。
Googleが開発したStarlineは、非常にハイテクな「チャットブース」で、地球の
裏側にいる人と「その場にいる」ような感覚を味わえる方法です。しかし、このようなビデオ会議技術は、未来の方法なのでしょうか?そうかもしれませんが、まだまだ先の話だと思われます。
次のステップ
●どのようなテクノロジーでも、人々がさまざまな使い方に慣れてくれば、快適に使えるようになるでしょう。
●企業は、社内外の会議のための出張の組み合わせを検討し、バランスをとることが有効でしょう。
最後に
テクノロジーの役割に関するこの短い分析から、技術の進歩によって、一般に旅行が、特に出張が、より簡単で、より安全で、より手頃になったことが明らかで新しいテクノロジーは破壊的な力を持っていることが証明され、既存の技術的な解決策を過去のものとさせました。
業界の大きな転換の扉を開き、バリューチェーン全体のサプライヤーは技術的なインフラをアップデートし、時にビジネスモデル全体をアップデートさせることを余儀なくされています。一方で、出張における新しいテクノロジーの力は、出張を容易にし、予約プロセスを向上させ、購買プロセスに価値をもたらし、出張者がより多くの情報に基づいた意思決定を行えるようにすることに貢献している場合がほとんどです。
そのため、出張に携わるすべての人は、新しいテクノロジーやソリューションに対して常にオープンであり、その導入が出張者や企業にどのような利益をもたらすかを見極める必要があります。
この話題についてさらに議論したい、具体的なソリューションを検討したい、あるいは意見やアイデアを共有したいとお考えの方は、当社までぜひ連絡ください。
アメリカンエキスプレス グローバルビジネストラベル│日本旅行
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