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2023.06.22

「RVC2023」ケベックシティで開催【カナダ観光局】

日本から23名が参加

 

 カナダ観光局主催のトラベルトレードショー「RVC2023」がケベック州ケベックシティで5月30日に開幕、6月2日までの期間中、日本を含む主要マーケットから396人のバイヤーと、カナダ側から488団体911人のセラー、メディア24人が一堂に会し、商談が行われた。日本からは23名が参加した(バイヤーとメディア、外部法人から3人が参加)。 RVCは今年で46回
 目開催。ケベックシティで開催されるのは4回目。当初は2020年に開催を予定していたが、新型コロナウイルスの影響で中止となった。2024年は、5月14〜17日に西部アルバータ州エドモントンで開催されることになっている。

ケベックで行われた「RVC2023」会場シティの様子

 

カナダ政府、観光局に今後3年間で50億円超追加投入
ビジネスイベント誘致強化、日本を含む主要市場で積極展開

記者会見の様子。ボワソノー観光大臣(中央左)、ウォルデン観光局社長兼CEO(中央右)

 

 カナダのランディ・ボワソノー観光大臣兼議事録相は、RVC2023の記者会見の場で、カナダ観光局に対して3年間で5000万カナダドル(約52億円)を追加投入し、ビジネスイベントの誘致をボワソノー大臣は観光局への追加予算について「主要な国際会議、イベントをカナダに誘致する」と説明。日本を含む主要マーケットへのアプローチを強化していく。具体的にはカナダ観光局の本局が主導となり、コンテンツを開発していきます。日本においては、カナダ大使館のビジネス投資部門と協力して企業へのアプローチを先に、旅行会社へのサポート、ビジネスシステムメディアでの露出を行っていくつもりだ。ビジネスイベントの誘致について、
 カナダ観光局のモリン・ライリー副社長は本紙の取材「シルエットMICEに滞留せず、AIや生命科学、農業サイエンスなど、カナダの強みである産業において、カナダと日本の企業同士による視察など、双方向で交流できる環境を作り、旅行需要を喚起していきたい」と大きく期待を示した。

 

観光相「カナダには世界が求めるものがある」
先住民族体験などアピール、観光経済の高い影響力も強調

先住民族による開会セレモニーの様子

 

 ボワソノー観光大臣は会見の場で広大な大自然や先住民族の文化 を例示しながら「カナダには世界が求めるものがある」と強調。なかでも、先住民族については「カナダには600以上の部族、70以上の言語があり、現在1900もの文化体験プログラムがある」と述べ、先住民族の文化体験がアウトドアや音楽、アートなどを絡めカナダ観光の魅力のひとつとして大きな成長を遂げている点をアピールした。
 加えて「観光経済の影響力はかつてないほど大きくなっている」と指摘。「カナダのサービス部門における輸出額の第1位は人工知能でも金融でもなく観光業」と述べ、観光業の重要性を強調した。

 

観光収入、コロナ前の89%まで回復
来年初頭に完全回復、航空便誘致へ

 

 記者会見には、カナダ観光局マーシャ・ウォルデン社長兼CEOも同席し足元の状況や今後の見通しなどについて説明した。ウォルデン社長兼CEOは「カナダの観光産業は観光収入ベースでパンデミックの影響から89%の水準まで回復しており、2023年末から2024年初頭には完全に回復する見込みだ」と述べた。またカナダ国内や欧米の旅行需要が早く回復する一方、日本を含むアジアについては「さまざまな理由があり回復が少し遅れている」とした。
 需要回復に欠かせない航空便の誘致については「観光局や全国の州、市のパートナーがインセンティブを通じて、新規路線や路線再開へ積極的に投資している」とコメント。日本においては、ウエストジェットが成田−カルガリー線を就航、6月にはエア・カナダが関西−バンクーバー線の運航を再開する。  またボワソノー大臣も「トロント、モントリオール、バンクーバー以外からのアクセスも欲しい」と述べ、新たな誘致へ向けて取り組む姿勢を見せた。

 

 

認証制度がスタート、カナダ先住民族観光協会

 カナダ先住民族観光協会は、先住民族観光プログラムの認証制度「オリジナル・オリジナル」を立ち上げた。これは先住民族の伝統的な体験ができるか、質の高い体験か、国際マーケットにも対応できるか、などの条件をクリアしたプログラムを協会が認定するもの。昨年12月の段階で130件を認定、今年末までに300件まで増やすことを目標とする。

 

 

 

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