西部ポーランド、冬の楽しみ方【ポーランド政府観光局】
ドルヌィ・シロンスク地方
ポーランド南西部、チェコの国境に近いエリア
① ヴロツワフ Wrocław
世界遺産など見どころたくさん
冬はクリスマスマーケットへ
ヨーロッパの交通の要所であったことから、交易と商業の中心地として栄えたヴロツワフ。世界遺産「百年記念会館」をはじめ、聖職者の島「オストルフ・トゥムスキ」やロシア時代のモダニズム建築など見どころが数多く、ぜひ2~3泊は滞在して欲しい。
冬なら中世の建造物に囲まれた旧市街の広場を中心に開催されるクリスマスマーケットにぜひ足を運びたい。地元っ子や観光客で賑わい、バンドの演奏を聴いたり、クローブが香る甘いホッ
トワインで身体を温めたり、この時期だけの体験が待っている。
②④ シフィドニツァとヤヴォル Świdnica/Jawor
「規制」が生んだ絢爛豪華な
ヨーロッパ最大規模の木造教会
17世紀半ばに建てられたヨーロッパ最大規模の木造教会が今に残る。質素な外観からは想像もつかないような豪華絢爛なバロック様式による内部装飾は実に見事で、どちらも世界遺産に指定されている。
このユニークな建物が生まれた背景には「規制」があった。プロテスタントによる反乱から勃発した三十年戦争の後、プロテスタント教会の建設が認められたものの、伝統的なカトリック教会のような頑丈で堅固な建物を建てることができなかった。それがこの木骨造りの巨大な平和教会を生み出した。こうした歴史背景も世界遺産指定の後押しとなっている。
③ ヴァウブジフ Wałbrzych
壮大なクションシュ城
隠し財産「黄金列車」が眠る?
近郊にあるクションシュ城は、戦前までヨーロッパ屈指の富豪であったホッホベルク家の城として、北部グダンスク近郊のマルボルク城、古都クラクフのヴァヴェル城に続くポーランドで3番目の規模を誇る。
またこの地域は第2次世界大戦中、ナチスによる地下秘密基地造成計画があったとされる。建造途中で終戦を迎え、ヒトラーが金銀財宝を隠した黄金列車が埋められているのではという噂が近年話題となり、列車探しが行われている。市内のヴァウブジフ陶器博物館は、陶磁器作りの歴史とそのコレクションが圧巻だ。
⑤ イェレニャ・グラ Jelenia Góra
瀟洒なマナーハウスや古城が点在
リーズナブルな滞在も可能
かつての貴族や富豪が所有していた瀟洒なマナーハウスや小宮殿、古城が点在するチェコ国境のカルコノシェ山麓に広がる小都市。その数はロワール河畔の古城よりも多いと言われる。現在、多くがホテルとなっており、小規模ながら行き届いた質の高いサービスを提供している。
⑥ ボレスワヴィエツ Bolesławiec
人気のポーリッシュポタリーの町
お土産探しにもぴったり
ポーリッシュポタリーの町。市内には陶器工場が複数あり、ファクトリーショップでショッピングも楽しめる。8月中旬には毎年陶器祭りが開催され、広場にはお気に入りの陶器を探す旅行者で賑わう。
ヴィエルコポルスカ地方
ポズナンを中心とするポーランド西部
⑦ ヴォルシュティン Wolsztyn
鉄道ファンにはたまらない
現役の蒸気機関車に出会える町
今でも現役の蒸気機関車が牽引する列車が、本数は少ないながらもここからポズナンや近郊の町レシュノまで走る。鉄道ファンならその雄姿をぜひ間近で見てみたい。
またこのエリアは、ヴィエルコポルスカ(大ポーランド)地方の伝統が残り、昔の農村生活を体感できる西ヴィエルコポルスカ地方郷土博物館がある。ほかにも北里柴三郎博士の恩師で、来日したこともある「細菌学の父」ロベルト・コッホが住んでいた住居が現在、ロベルト・コッホ博物館として公開されている。
⑧ ルソヴォ Lusowo
第2次世界大戦の悲劇を知る
戦争のない平和を祈る場所
ヴィエルコポルスカ蜂起記念博物館は、第2次世界大戦中、ソ連軍の特殊部隊によって2万名を超えるポーランド将校が虐殺された「カティンの森事件」でただひとり犠牲となった女性、パイロットだったヤニナ・レヴァンドフスカの生涯とその一家についての常設展がある。カティンで発掘された彼女の頭蓋骨のレプリカもあり、謙虚に平和を祈念したい場所のひとつ。
⑨ ポズナン Poznań
ポーランド建国の地
イルミネーションが美しい
10世紀に首都が置かれ、ポーランド建国の地として知られる人口約50万人の商業都市。ワルシャワから飛行機で1時間弱、鉄道で3時間ほどとアクセスしやすい。クリスマスマーケットはヴォルノシチ広場とポズナン国際見本市で開催され、クリスマスツリーや観覧車のイルミネーションが特に美しい。また旧市街広場では、氷の彫刻とイルミネーションで幻想的な氷像フェスティバルが開かれるのでこちらも必見。
画像提供:ポーランド政府観光局
ポーランド政府観光局
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