来年は主要都市でセミナー 商品化を意識したFAMも計画/ビジットUSAコミッティージャパン
アメリカ関連の観光局やサプライヤーで構成するビジットUSAコミッティージャパンは、来年初頭に主要都市でのセミナーを予定、また「実際の商品化を意識した」(田中映子会長:写真)FAMツアーも計画したい意向を見せる。
大阪、名古屋、福岡でセミナー
日米観光交流年の後押しにも
旅行会社スタッフを対象とした来年初頭のセミナーは、大阪と名古屋、福岡の3つの主要都市での開催を予定。ビジットUSAコミッティージャパンの会員である観光局、航空会社やホテル、レンタカー会社やアトラクションなどのサプライヤーから参画を募る。
田中会長は、「7月にブランドUSAのミッションが東京と大阪で行われたが、これをカバーする形で開催したい」と説明。特にコロナ禍を経て、旅行会社の担当者が変わっていることもあり、各都市の営業担当に告知し、改めてアメリカの魅力を訴求していきたい考えだ。
また今年は、特に日米観光交流年でもあることから、姉妹都市関係にある日米自治体間の交流事業の団体旅行の後押しにしたい意向もある。「地方自治体から視察や交流に関する問い合わせが増えていると聞く。しかしながら予算面でアジアなど他のデスティネーションに競合負けしている動きもある」とのことで、厳しい状況ながらも、セミナーを契機とした交流の活性化にも努めていく。
会員企業の協力で州の枠を超えたFAM
周遊など「実際に体験し、商品化を検証」
FAMについては、会員である航空会社やホテル、観光局の協力を得て実施する計画。「旅費が高くなるなか、旅行会社のスタッフがリアルに体験してもらい、誰に売るのか、商品が売れるのかなど、今後商品化できるかを検証できるような内容にしたい」という。
特に「ビジットUSAコミッティージャパンだからこそできる強みを活かす」とのことで、通常、観光局が企画するFAMはその州や都市などに限定されるが、例えば西部のワシントン州とオレゴン州、東部のニューイングランドとニューヨークなど、複数の州や地域にまたがる周遊プランとし、より「深掘り」できる内容にしたい意向だ。
旅行会社へ働きかけ
「四位一体」で現状を打破
円安に加え、現地アメリカでの物価高により、日本からアメリカへの旅行需要は、また十分に回復していない状況にある。全海外旅行の回復率がコロナ前の2019年と比較して、現在7割まで回復する中でも、アメリカ方面はいまだ5割程度、特に旅行会社の取り扱いでは「5割以下」となっているとのこと。
そんな中でも「旅行会社とどうやってタッグを組むか、旅行会社とビジットUSAコミッティージャパン、そしてブランドUSAと米国大使館商務局の四位一体となって今ある状況を打破していきたい」と意気込みを見せる。
「ツーリズムEXPOジャパン2024」で
一般日にチャリティーオークションを開催
ビジットUSAコミッティージャパンは、「ツーリズムEXPOジャパン2024」の一般入場日である9月28日と29日の15時より、ブースで恒例のチャリティーオークションを実施した。ビジットUSAコミッティージャパン会員各企業が物品を提供。本チャリティーの収益は石川県能登及びハワイ州マウイ島での災害支援団体に寄付する予定だ。
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