① ヴロツワフ、クラクフ

ヨーロッパの冬の旅行体験として人気のクリスマスマーケット。毎年旅行者の投票により、ヨーロッパのベストを選出している「ヨーロッパ・ベスト・デスティネーション(EBD)」が発表した今年のクリスマスマーケットランキングで、ポーランドのグダンスクが1位に選ばれた。1990年代から始まったポーランドのクリスマスマーケットは、年々盛んになっている。熱心なキリスト教徒が多く、楽しさの中に厳かな雰囲気もある。時期は開催地により異なるが、11月末から1月6日までが多い。クリスマスマーケットを組み込んだ冬のポーランドの旅の魅力を探った。
ヴロツワフ Wrocław
ポーランド最大の規模を誇る

ポーランド南西にあるヴロツワフは、オドラ川に臨む美しい町。ワルシャワやベルリン、プラハから約350kmの距離に位置し、周遊にも便利だ。ボヘミア王国、神聖ローマ帝国、戦前まではドイツの一部という複雑な歴史が、景観や文化に彩りを与えている。

後期ゴシック様式の市庁舎が建つ旧市場広場を中心に開催されるクリスマスマーケットは、遊園地や巨大なクリスマスピラミッドがあり、飲んだマグカップを持ち帰れるホットワインなど本場ドイツ風。

市庁舎の半地下に創業1273年、欧州最古のビアセラー「ピヴニツァ・シフィドニツカ」がある。散策の後、こちらで食事とビールというのも捨てがたい。
ヴロツワフから陶器の町ボレスワヴィエツへ
ヴロツワフから西へ120km。ボレスワヴィエツでの工房見学、絵付け体験がおススメだ。愛らしい絵柄と素朴な味わい、レンジ対応する実用性で、日本でも人気沸騰中。現在38の窯元がある。窯元に併設したショップは割安感があり、お土産に最適だ。

クラクフ Kraków
欧州最大の中世から残る広場で開催

古都クラクフのクリスマスマーケット会場は世界遺産の旧市街の中央広場。中世から残る広場としては欧州最大。織物会館や広場を一望できる旧市庁舎の塔、1222年に創建されたマリア大聖堂など観光名所が集まる。マーケットには地元の工芸品、特産のチーズや軽食に加えて、ハンガリーやリトアニアなどの料理、クリスマスの飾りなどさまざまな屋台がある。マリア大聖堂の塔の上から1時間ごとに時を知らせるラッパの音が響く。中世に逆戻りしたようなクラクフならではの雰囲気だ。

クラクフはグルメの町。広場から徒歩圏内にオシャレなレストランが軒を連ねる。最近は上質の国産ワインが増えてきた。ポーランド料理にワインも合わせてみたい。

参考●クリスマスマーケット開催日程
ヴロツワフ:2024年11月29日~2025年1月7日
クラクフ:2024年11月29日~2025年1月1日
※2025~2026年シーズンの開催情報はポーランド政府観光局ウェブサイト等で確認してください
ポーランド政府観光局
www.poland.travel
info.jp@poland.travel