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2008年2月29日特別号

HIS新社長に平林朗取締役が4月1日付昇格へ 　鈴木社長・行方専務は相談役に、大幅に若返り 　エイチ・アイ・エス（HIS）の新社長に、平林朗取締役が4月1日付で昇格することが明らかになった。2月29日に開催された取締役会で、代表取締役の異動を決議した。鈴木芳夫代表取締役社長と行方一正代表取締役専務は、4月1日付で取締役相談役に退く。 　異動の理由として、同社では、旅行業界を取り巻く様々な環境が急速に変化を示していく趨勢を展望し、若い新たな世代の主導に今後の経営を委ねることが同社の一層の発展に資すると判断した、としている。HISの決算期は10月期だが、営業活動の節目である4月1日を期に、代表取締役を交代することとした。 　新社長に就任する平林氏は、40才。現社長の鈴木氏は54才で、大幅な若返り人事となる。HISは、創業者の澤田秀雄氏が2004年6月1日付で代表権のない取締役会長に退き、鈴木芳夫現社長が昇格、3年10ヶ月間社長を務めた。 　当時、社長交代の理由として澤田氏は、「HIS＝澤田のイメージから脱却し、世界に通用する旅行会社として発展させていくためには、若手を育てることが重要」と説明、鈴木氏は就任会見で、「今回の社長就任をHISのネクストステージと捉え、世界に通用する元気でより創造性の高い旅行会社を目指す」と話していた。 　ただ、昨今の旅行業界は、とくに海外旅行需要の伸び悩み傾向が顕著で、2008年1月までの9ヶ月連続で日本人出国者数が減少するなど、厳しい経営環境にある。HISも、1月の海外旅行取扱高が前年同月比1.6％増と小幅な伸びに留まるなど、長らく続けてきた2桁成長が足踏みしており、経営陣の大幅な若返りを図ることで、逆風を打破したい考えがあるものと見られる。

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